2022年7月末日をもって、緊急支援へのご寄付の受付を終了いたしました。
皆さまからのご支援で、緊急支援に必要な資金を確保することができました。誠にありがとうございます。
活動のご報告は後日JVCのウェブサイト等でご報告いたします。
過酷な状況下にある避難民の人々のためのあたたかなご支援に、心より御礼申し上げます。
国際協力NGO「日本国際ボランティアセンター(JVC)」は2022年4月から5月半ばにかけて資源開発の問題に関わる新規事業立案のために南スーダンに現地調査に入りました。環境汚染や土地収奪の被害状況について人々の声を聴くために向かった先で、度重なる洪水被害や武力衝突から命からがら逃げてきた避難民の人々の予期せぬ深刻な危機を目の当たりにすることになります。
そして、あまりにも過酷な状況に置かれている人々をこのまま見過ごしてはいけない、と判断し緊急支援を実施することを決定しました。毎年行っている夏の募金キャンペーンが6月末から始まる予定ですが、それを待ってはいられない、ということで急遽緊急支援へのご協力の呼びかけを6/20(月)より開始しました。
危機的状況にある避難民たちに支援を届けるべく、どうかお力添えください。
2022.6.20 | プレスリリースを発表しました |
2022.6.22 | 6/30(木) YouTube番組「月刊JVC」にて南スーダンの現状をお伝えします |
2022.7.16 | NPOメディア「ganas」に記事が掲載されました |
2022.718 | アフリカンフェスタin沼津のトーステージに登壇します |
2022.7.31 | ご寄付の受付を終了いたしました。 |
2022.7.16 | NPOメディア「ganas」に記事が掲載されました |
南スーダン・ユニティ州レール郡(Leer County, Unity State)において、2022年4月上旬に軍の訓練施設で武力衝突が発生。
それを契機に、郡内の村々が広範囲にわたり武装グループに襲撃され、4月中旬に事態が鎮静化するまでに、現地のNGOによれば8万人以上が国内避難民となりました。
軍施設での衝突と武装グループによる村落襲撃の背景には、南スーダン政治・軍事における敵対的な二大勢力の緊張関係や駆け引きがあると言われており、聞き取りをした避難民リーダーは「自分たちは政治の道具として殺されている」と私たちに訴えました。
ユニティ州はもともと洪水により甚大な被害を被っていました。2019年から3年続き、2021年は「60年に一度」といわれるほどで、22万人以上が被災しています。その中でも州都ベンティウには相当数の国連機関、国際NGOの事務所があり人道支援が行われている一方、南のレール郡は活動する団体が限られることもあり、支援が十分に行き届いていません。
そのような状況のなか、武力衝突によりさらに多くの人々が避難民となり、状況は悪化の一途を辿っています。
急襲を受け、荷物を殆ど持たないまま子どもだけを引き連れ避難してきた世帯も多数います。拾い集めた薪を売る以外には現金収入の手段がなく、最低限の食料を得ることも困難な状況です。シェルター(仮の住居)を確保できず、屋根も無い地べたで寝泊まりを強いられる現状を断じて看過することはできないと判断し、JVCは緊急支援に踏み切ることにしました。
ユニティ州はもともと洪水により甚大な被害を被っていました。2019年から3年続き、2021年は「60年に一度」といわれるほどで、22万人以上が被災しています。その中でも州都ベンティウには相当数の国連機関、国際NGOの事務所があり人道支援が行われている一方、南のレール郡は活動する団体が限られることもあり、支援が十分に行き届いていません。
そのような状況のなか、武力衝突によりさらに多くの人々が避難民となり、状況は悪化の一途を辿っています。
急襲を受け、荷物を殆ど持たないまま子どもだけを引き連れ避難してきた世帯も多数います。拾い集めた薪を売る以外には現金収入の手段がなく、最低限の食料を得ることも困難な状況です。シェルター(仮の住居)を確保できず、屋根も無い地べたで寝泊まりを強いられる現状を断じて看過することはできないと判断し、JVCは緊急支援に踏み切ることにしました。
南スーダンは半世紀に及ぶ内戦を経て2011年7月、分離独立を果たしました。しかしその後たった2年で再び内戦に陥り、2019年からは全国的に7つの州にまたがるような洪水被害、そして直近では武装勢力による襲撃と多くの人々が命を失い、逃れてきた人々も生きる希望を奪われるような状態へ追い詰められています。
これは独立当初から脆弱な政府には到底対処できない惨事(もしくは政治的理由で意図的に画策されたもの)であり、国連機関も必死の支援を続けますが、それでも増え続ける避難民を支えきれません。この延々と続く非常事態に人々は為す術もなく翻弄されれ、何度も何度も避難を繰返す生活の実態は、私たちの想像を絶する残酷極まりないものです。
理由も分からないまま誰かが殺しに来るので、子どもたちを連れて逃げるだけで精一杯。着の身着のままでナイル川に飛び込み、夜があけるまで川の中に身をひそめ、日が昇ってから中洲の小島にやっと上がる。日中に移動すると見つかって殺されるので、夜な夜な川の中を移動。国連平和維持部隊が避難民を保護する地域を目指して逃げたが、そのさなかで大勢の人が沼に溺れ、木の上から襲ってきた猛獣に子どもを食われ、毒蛇に噛まれ、ワニの餌食となり、死んでいったといいます。
命からがら避難民地区にたどりつき殺される心配がなくなったとしても、凄惨な体験に精神を病んで病気となり父親が亡くなったという人もいます。また、支援の行き届かない中での生活環境はかなり厳しく、トイレがないために数千人が連日野外排泄をし、味気ない植物の根っこを1日1回食べるのがやっと、汚い水もそのまま飲みながら命をつないでいます。
更に避難民の多くは屋根すらもない地べたで寝て夜を過ごしているために、雨季が本格的になれば、大人も子どもも豪雨に打たれながら寝られない夜を過ごすことになります。これはもはや人間の最も基本的な尊厳に対する侵害です。
避難民地区を訪れた私たちに過酷な体験を話してくれた避難民の人々からは、「このことを日本に伝えてほしい」「今までもいろんな団体が話を聞きに来たが何も起こらなかった」という声もありました。
今回の南スーダン出張で、私は想像を遥かに上まわる惨状に何度も圧倒されました。南スーダンの洪水は目を疑うほどに広大な面積を水没させる、まさに天変地異と呼ぶに相応しいものでした。また、避難民キャンプの衛生環境の劣悪さに、私はすぐに病気に罹り病院で治療を受けることになりました。
私はそうやって病気を治し日本に帰る立場だけれども、避難民の人たちにはここしか居場所がない。同じ地球なのに、同じ人間なのに、なぜこの人たちばかりが何年も何年も理不尽な思いを強いられ続けるのか。私たちは、この状況を見過ごさず、微力ではありますが、せめて避難民の皆さんが屋根の下で雨を凌げるよう、全力で支援を届けたいと思います。
どうか、皆さまのご支援をお願いいたします。
※ご寄付の受付は2022/7/31をもちまして終了いたしました。ご協力に心より感謝いたします。
・ご寄付はゆうちょ銀行へのお振込みでも受け付けております。
口座番号: 00190-9-27495
加入者名: JVC東京事務所
※通信欄に「南スーダン緊急支援」とご記入ください。
(手数料のご負担をお願いしております。)
・JVCは認定NPO法人です。ご寄付により控除を受けられます。(1万円の募金で最大3,200円が還付されます)。
所得税控除に加え、東京・神奈川の方は住民税の控除も。詳しくはこちらをご覧ください。
・皆様のご寄付は今回の緊急支援に充てますが、万が一資金が残った場合は、今後の南スーダン新規事業立案のための調査等に充当させていただきます。
1980年にインドシナ難民の救援を機に発足し、現在、アジア、アフリカ、中東の国/地域で活動している日本の国際協力NGOです。
直接現地の人々を支援するだけでなく問題の「根本原因」にアプローチすることをポリシーとして教育・保健・資源管理の問題など幅広い支援活動を現地で行うとともに、問題がうまれる社会構造にアプローチするための提言・発信活動にも力を入れています。
南スーダンでは独立前の2006年に現在の南スーダンの首都ジュバで活動を開始。現在は北部イーダ難民キャンプでの事業と並行して、新規事業立案のための調査を行っています。
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