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コロナ禍のガザで ~女性保健師からのメッセージ~

こんにちは、2020年度パレスチナ事業インターンのmiyabiです。

今回こちらの記事でご紹介したいのは、パレスチナのガザ地区で保健師として働くラナさんです。

2015年からJVCのガザ事業の一員として働いており、3人の子どもを持つ母でもあります。

現在コロナ禍のガザ地区で、ラナさんがどのような思いで働いているか、ぜひその声を聞いてください。

ガザの現在とJVCの活動(YouTubeより)

まずご覧いただきたいのは、現在YouTubeで配信している動画です。

保健師のラナさんが現在のガザの状況、JVCの活動の内容、活動の目的をわかりやすく説明してくださっています↓

動画の中でラナさんが言っていた、「活動を通し、皆がこの苦境を乗り越え、よりよい生活を送れるようになることを目指しています」という言葉。

これはJVCとAEI(現地のパートナー団体)が共通して願っていることでもあります。

それでは次に、ラナさんの具体的な仕事内容について見ていきましょう。

ラナさんの仕事内容

ラナさんの仕事は、事業の支援対象となる5歳以下の子どもたちや、妊娠中・授乳中のお母さん、また子どもを持つお母さんやお父さんその他のご家族に直接的に関わるものです。

現在は、ガザ中部の3つの難民キャンプと一つ市で活動を行っています。

家庭訪問を通じた子どもの健診や、保護者に向けた子育てのワークショップ・講習、また、JVCの活動に協力してくださるボランティアさんたちに向けてさまざまな研修を行っています。

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講習の様子。コロナ禍のため距離をとって継続しています。

ラナさんは仕事を通じて、教育の行き届いていない地域や貧困家庭における、誤った健康習慣や伝統的な課題に挑戦してきました。

(インタビューより)「私は、JVCの事業を通じて支援対象の家庭と直接関わるなかで、このプロジェクトの本当の価値を見出してきました。この活動は、人々の生活や行動を家庭の中から変化させることができます。子どもたちの健康を改善し、子どもたちの今後の人生に非常に大きな影響をもたらすのです。私は数えられないほど多くのサクセスストーリーを目にしてきて、この活動の一貫となれたことをとても誇らしく思っています。これからも、健康問題や社会問題から子どもたちとその家庭を守るために、活動を続けていかなければならないと信じています」

母として、活動を通じて得たもの

日々たくさんの子どもたちと関わるラナさんですが、活動を通じてご自身はどのような変化を感じたのでしょうか?

ラナさんは、「私の性格は、前よりもたくましく、人と積極的に関わるようになった」と語ります。

「個人的な職業レベルに関しては、研修のおかげで、より多くのスキルや知識を身につけることができました。自分が積極的な人物として、地域にポジティブな変化を与えられられるといつも感じています。また、JVCと一緒に働いていると、日本の方々から事業に関してだけでなく、人権に関するさまざまな知識などを学べるので嬉しく思っています。」

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子どもたちの健康診断の記録をつけるラナさん。

また、3人のお子さんの母でもあるラナさんは、仕事を通じてご自身の家庭も支えています。

「母親として働き、家族に十分な栄養と生活状況を提供することができています。——ただ、資金不足のためにプロジェクトが停止した場合、いまの仕事や生活を失ってしまうのではないかと不安です」

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お子さんたちと一緒に。

コロナ禍の現在、国際支援の大きな資金が緊急支援にまわることで、当事業のような、効果が出るまで時間がかかる地道な活動には、なかなか資金がつきにくいという状況が続いております。

活動を継続するため、JVCパレスチナ事業では、昨年秋にクラウドファンディングを実施し、600万円を超えるご支援をみなさまから頂きました。

これからも子どもたちの健康を守るため、そしてラナさんのような女性たちの仕事と生きがいを守るため、みなさまのあたたかいご支援を宜しくお願いいたします。


日本のみなさまへメッセージ

最後に、ラナさんから日本のみなさまへメッセージです。

「この活動を支えてくださっているすべての人々に感謝します。私たちはこれまでに多くの子どもたちを救うことができました。この活動にみなさまから再度ご支援をいただくことで、特に今日は、COVID-19による経済崩壊の中で最悪の状況を生きる子どもの苦しみを減らし、健康を改善することができます。一人でも多くの子どもたちに健康な食事とビタミン剤を配布できることを願っています。」

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活動紹介動画の撮影風景。ガザ出身のカメラマンさんが撮影しています。

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